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亀田郷 [新潟市内散策]

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新潟駅から二駅目、亀田へ行ってきました。
いまは新潟市江南区と言いますが、かつて亀田郷といわれた土地です。

戦前の話です。
東京から列車にのって新潟へ向かうと、新潟駅の手前で旅人は車窓から広大な湖を眺めることになります。
しかし、それは深田であり、湖ではありません。
亀田郷は信濃川と阿賀野川に挟まれた湛水地域でした。
この地域の人々はそこを農地として生活を営んでいたのです。
地図にない湖と呼ばれたそうです。

この地域の農作業の様子を、司馬遼太郎は「街道をゆく・潟のみち」の中で、「くびまで水につかり、背で水を押すように背進しつつ田植えをしてゆくという亀田郷のかつての農作業」と描写しています。

戦後、いくつかの排水機場がつくられ、ポンプで排水することで乾いた農地を生み出したのです。
広大で肥沃な田園地帯が広がる地域となったのは昭和30年代以降のことだそうです。

写真は亀田駅付近を通過するSLばんえつ物語号です。

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こうして生まれた水田地帯は、今は、都市近郊の住宅地となり、また工場などの立地が進み変貌しつつあります。
あの「かめだのあられ、おせんべい」の亀田製菓の本社工場も、ここ亀田郷にあります。

しかし、これらの土地は海抜0メートル以下であることは現在も変わりなく、機械排水の力で乾いた大地であることを維持しているのです。
まるで、オランダのようではありませんか。

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そういえば、亀田で忘れてはいけないことがもう一つあります。
越乃寒梅の蔵元、石本酒造の存在です。

ちかくの池越しに石山酒造の建物を望む光景です。
近寄ってみましたが、およそ近代的建造物で、絵になりません。
池越しの遠望がまだましです。

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石本酒造の社長宅のようです。
竹箒を逆さに立てたような門と塀がユニークです。
残念ながら蔵見学はしていないようでした。
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