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海坂藩を訪ねる3(鶴岡・酒田への旅) [新潟県外への旅]

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藤沢周平の「暗殺の年輪」は直木賞の受賞作ですが、これも藩内の派閥争いが背景になっています。
主人公の葛西謦之助は家老から、中老嶺岡の暗殺を命じられます。
「嶺岡が下城するのは五ツ」の知らせを受けて、謦之助は、闇のなか上士の武家屋敷が並ぶ塀の陰に潜み、嶺岡を待ち伏せします。

鶴ゲ岡城の大手門は東に向かって開いています。
そこから、内川(小説では五間川)に架かる三雪橋(9月25日の記事の赤い橋です)へ続く道は一直線となっています。
両側に上士の屋敷が並んでいたそうです。
写真の黒い門は、庄内藩の家老末松家の屋敷門です。
とすれば、謦之助が潜んだのは、このあたりでしょうか。

・・・と、門の内をよく見れば、向こうには赤い尖塔を持った白い建物が見えるではありませんか。


暗殺の年輪 (文春文庫)

暗殺の年輪 (文春文庫)

  • 作者: 藤沢 周平
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/12/04
  • メディア: 文庫
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家老屋敷の門の内は、鶴岡カトリック教会天主堂です。
明治36年建築のロマネスク様式の建物です。
国の重要文化財に指定されているそうですので、中に入ってみます。

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厳かな雰囲気のなかなか立派な建物です。
信者席の椅子の下は畳敷きになっていました。

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ここは黒い聖母マリア像とステンドグラスに見えますが、ステンドグラスとは異なった独特の技法で造られた窓絵が有名なのだそうです。
鶴岡は、明治維新後この地域の行政の中心となりましたので、その頃多くの洋風建物が建てられた。
この教会のほかにも、旧西川郡役所(明治14年)、旧鶴岡警察署(明治17年)、大宝館(大正期)などが残されており、町の落ち着いた佇まいに彩りを添えています。

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写真は旧鶴岡警察署庁舎です。
とても警察署とは思えない、瀟洒な建物ではありませんか。


現在は致道博物館の敷地内に移築されて保存されています。


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